【色彩をもたない多崎つくると、彼の巡礼の年】私の巡礼。
おはようございます。
先日、温泉旅行に行った時に読んだ本です。
【色彩をもたない多崎つくると、彼の巡礼の年/村上 春樹】
少し前に話題になった本ですので、
いまさらという印象をもたれかもしれませんが…。
詳細なストーリーについては、ここでは書きません。
私は主人公の多崎つくるの感覚について考えてみました。
多崎つくるは、いわば際立った個性はない“いい人”
という印象があります。
周りいる人たちはそれぞれ個性的なメンツが揃っており、
それに嫉妬したり悩んだりと心の葛藤が見えます。
思春期の時には、おもに周囲の友達に対して、
社会人の時には、おもに世の中の全体に対して、
自分は何者なのか考える。
私もまさに30を目前にして、
自分の居場所、自分の存在を必要とされる場所、
社会の中での立ち位置を、
考える機会が増えています。
例えば、今の仕事は確かに自分で決めたことですが、
まだまだ社会を分かっていない時に、
あれこれ周りの雰囲気に後押しされて決めた仕事です。
本当に今も当時と同じ気持ちでいられているか?
本に戻りますが、
多崎つくるは“巡礼”することで
自分の存在意義に気づいていきます。
私もまさに今“巡礼”しているという気がします。
学生時代に用いた言葉を使うなら“自分探し”でしょうか。
巡礼の結果、変わらない方向へ進んでいくのか、
あるいは別の道へ舵をきっていくのか。
そんな分岐点に私は立っている気がします。
そんなことを考えさせてくれた本となりました。
最後までお読み頂きありがとうございます。